ななころび

なんどでも立ち上がろう。

今はなき友達に贈るあの時の本音。(後編)

 

始めたばかりですが、多くの方に読んでもらえているようです。

ありがとうございます。こちらの続きです。

 

yyusukekun.hatenablog.com

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彼と駅のホームで別れてから、今度はどこ行こうかとネットで美味しいラーメンを探っていました。また会えるとなんの根拠も無く疑ってもなく、ただそれが当たり前だと思ってました。

 

数日が立ち、4人で行った卒業旅行のSNSのグループで、ある1人が、

「今度飯行こーぜ!」なんて連絡を入れていた。

 

「いいね!」という返事をしてその日は終えた。

 

翌朝、いつものように、彼女を見送り、部屋の掃除をしていた。

急にスマホが震えて手に取ると、昨日連絡していたグループのSNSからだった。

 

送られてきたのは言葉ではなく、新聞の切り端だった。。

 

よく読むと、彼の名前と式場の住所が載ってあった。

その時は日本には同じ名字の人は多いからと理解して、

 

「面白いね笑」なんて返事をした。

 

その後もグループSNSでは僕を覗いて会話を続けた。

この切れ端は真実であること、彼の友達から連絡がきて、

彼が亡くなったこと、今日が通夜であることを知った。

 

もう一度、届いた新聞の切り端を読んでみた。

名前・年・出身全て同じだった。。。。

 

信じられなかった。3日前にあっているのだ。今度はラーメンを食べに行くのだ。

そう思っていた。

 

何が何だかわからず洋服を着替え、とにかく僕らは新幹線で富山に向かうことにした。

正直何をいっているのか理解できず、不謹慎だが、ちょっとした旅行気分でいた。

富山ブラックとか観光名所を調べて行きたいねとか、現実逃避をして新幹線を待った。

新幹線に乗っても、僕らは「あいつ何してんの?」と信じられないという会話を続けた。

 

式場についたのは通夜が始まる直前でした。

多くの参列者が列をなし並び、僕らは一番後ろの座席につきお焼香の順番をまちました。

 

目の前にあったのは彼の大きな写真とそれを囲む花々だった。

それでも信じられなかった。それよりも怒りがこみ上げていた。

なんでこんな茶番をやってんだよ。怒んないからやめてくれ。

そんな気持ちしかありませんでした。

 

お坊さんのお経が終わり、印象的だったのは、彼に向かって

 

「馬鹿野郎!!」と叫んだことだった。

親より先に死ぬなんてという意味を込めてのことでした。

 

式が終わり、彼と対面した。

 

きれいだった。

 

今までの苦しみや悩みは一切無いような爽やかな顔立ちに戻っていた。

その時初めて泣いた。友達と肩を震わせ子供のように泣いた。

 

ご両親・ご兄弟にご挨拶をすると彼は僕のことを話していたらしく、名前と顔を知ってくれていた「毎日連絡してくれてありがとう」と言われた。死因はわからず、心臓系の何かということだったらしい。

 

それよりも僕が悔しかったのは彼が相当悩んでいたこと。彼女と上手く行っていないんじゃないかという不安。友達がいなくなるんじゃないかという不安。仕事が上手く行っていないということ。いろんな不安を抱えていたとのことだった。

 

僕は彼の本当の気持ちを理解出来ていなかった。すごく表面的なことしか見ていなかった。何も出来なかった自分がとても歯がゆかった。。。

 

あれからもうすぐ半年が立つ。復職を果たし、毎日会社に行くようになった。

彼を少しでも救うことが出来なかった自分はもう二度と周りで起きてほしくないと

心から思う。だから今はメンタル関係の国家資格を学んでいる。こんな事が起きるとは思わなかった。僕は彼と共に年を重ねると思っていた。それが出来ないのが今でも残念に思う。

 

彼の彼女のこと。お兄さんのこと。ご家族のこと。僕が出来ることはするから。

ちょっとまだそっち行かないけど、またいつか会える気がする。

 

その時までまた。

 

 

 

 

 

 

 


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